頭頸部・耳鼻いんこう科
頭頸部・耳鼻いんこう科の紹介
扱う疾患は耳鼻咽喉科・頭頸部外科領域の全疾患で、日本耳鼻咽喉科学会と日本気管食道科学会の認定研修施設です。 科名に頭頸部と入っているように頭頸部外科には特に力を入れており、日本耳鼻咽喉科・頭頚部外科の専門医資格はもちろんのこと頭頚部がん専門医をはじめ、がん治療認定医、日本気管食道科認定専門医資格を有する医師が数名在籍し、頭頸部がんをはじめ甲状腺のバセドウ氏病などの手術も手掛けています。悪性腫瘍の治療は放射線療法・化学療法・手術療法を併用し、できる限り発声・嚥下といった生活の質に影響を及ぼす機能を温存することを心がけています。また進行した中・下咽頭癌や舌癌は形成外科と合同で機能再建を行っています。
耳疾患
重篤な合併症をきたす恐れのある真珠腫性中耳炎の手術(鼓室形成術は年間20例以上)や、子供の難聴の原因になる滲出性中耳炎の積極的手術(チュービング)治療を始め、めまい疾患に対し平衡機能検査やMRIを用いその原因をできるだけ特定し、良性発作性頭位性めまい症ではリハビリの指導もしています。突発性難聴に対してはステロイドホルモンの鼓室内注入なども行っております。
顔面神経麻痺
年間70例以上の症例数を有し、予後判定には筋電図やサーモグラフィーなどを用いています。
鼻疾患
副鼻腔炎・術後性頬部嚢胞に対して内視鏡手術が年間70例以上、鼻閉や副鼻腔炎の原因となる鼻中隔弯曲症の手術が20例以上など、そのほかアレルギー性鼻炎のレーザー手術も日帰りで行っています。
咽頭疾患
習慣性扁桃炎やいびきの原因となる扁桃の手術は年間80例以上行っています。
喉頭疾患
発声機能障害では喉頭ストロボ検査をはじめ、言語聴覚士による音声機能評価やリハビリを行っています。反回神経麻痺による高度の嗄声に対して喉頭への自家脂肪注入術を行っています。
頭頸部腫瘍
良性疾患では耳下腺腫瘍摘出術をはじめとし、副咽頭の神経鞘腫、嚢胞性疾患や甲状腺腫瘍まで多種の疾患を扱っています。
悪性腫瘍に対する方針
悪性腫瘍は喉頭癌・咽頭癌・舌癌・甲状腺癌をはじめ頭頸部の癌すべてを扱っています。年間に頭頸部癌で初回治療をされる患者さんが約50人であり、そのうちで最も多い喉頭癌の早期癌(Ⅰ期・Ⅱ期)は原則的には放射線治療を行っています(外来通院でも可)。声門癌であれば喉頭温存率100%、声門上癌で90%以上です。声門上癌の場合は化学療法を併用し喉頭温存率を挙げています。再発例に関しても片側に限局していれば部分切除術を行い可能な限り喉頭温存に心がけています。残念ながら喉頭全摘術を行わなければならなかった症例には気管食道シャント術を行い比較的容易に発声ができるように言語聴覚士が指導を行っています。進行した下咽頭・頚部食道癌や舌癌に対しては形成外科と合同で遊離空腸移植や腹直筋移植といった機能再建手術を行い、さらに言語聴覚士が中心となり嚥下リハビリを加えることでさらに質の高い食事が摂れるよう心がけています。治療は放射線療法・化学療法・手術療法を併用し、できる限り発声機能・嚥下機能といったQOLに影響を及ぼす機能を温存することを心がけています。また、甲状腺癌で反回神経の合併切除を行わなければならない場合は、即時に神経再建術を行うように心がけています。/p>
スタッフ紹介
- 大西 将美
役職 | 副院長 |
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卒業大学名 医師免許取得年 |
岐阜大学 1991年 |
専門医資格(その他) | 日本耳鼻咽喉科学会専門研修指導医 日本気管食道科学会専門医 岐阜大学臨床准教授 がん治療認定医 |
専門分野 | 頭頸部腫瘍 |
- 大橋 敏充
役職 | 医長 |
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卒業大学名 医師免許取得年 |
滋賀医科大学 2004年 |
専門医資格(その他) | 日本耳鼻咽喉科学会専門医 頭頸部がん専門医 がん治療認定医 日本耳鼻咽喉科学会専門研修指導医 頭頸部アルミノックス治療指導医 |
専門分野 |
- 髙木 千晶
役職 | 医長 |
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卒業大学名 医師免許取得年 |
岐阜大学 2009年 |
専門医資格(その他) | 日本耳鼻咽喉科学会専門医 がん治療認定医 |
専門分野 |
- 堀 倫也
役職 | 医長 |
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卒業大学名 医師免許取得年 |
岐阜大学 2013年 |
専門医資格(その他) | 日本耳鼻咽喉科学会専門医 |
専門分野 |
- 五島 隆之介
役職 | 医員 |
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卒業大学名 医師免許取得年 |
獨協医科大学 2019年 |
専門医資格(その他) | |
専門分野 |
- 山田 寛之
役職 | 医員 |
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卒業大学名 医師免許取得年 |
金沢大学 2021年 |
専門医資格(その他) | |
専門分野 |
手術症例
診療実績
2021年 | |
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総手術件数 | 421件(538手術) |
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水声会のご案内
喉頭全摘術を受けられた患者さんの会です。
毎週金曜日に言語聴覚士の指導の下、食道発声を中心とした言語の再獲得のためリハビリを行い、生活の質の向上を目指します。
学会発表
2023年 | 2022年 | 2021年 | 2020年 | 2019年 | |
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国内学会発表数 | 1 | 3 | 5 | 4 | 4 |
論文数 | 1 | 5 | 3 | 0 | 5 |