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胎児超音波外来を開設しました。

2009年06月11日

胎児超音波検査、胎児心超音波検査


●胎児超音波検査とは
 
 周産期医学の進歩、とりわけ超音波画像診断の進歩により、近年は多くの先天性疾患の出生前診断(胎児診断)が可能になりました。出生前診断が可能な疾患の中には出生後に診断されても赤ちゃんの治療に問題のない疾患も存在しますが、出生前診断により出生直後からの治療の開始が赤ちゃんの治療のより良い成績につながる疾患も多く存在します。とりわけ心臓病や消化器・呼吸器疾患は出生前診断および出生直後からの治療が望ましいと考えられます。

● 胎児超音波検査の適応 
 
 胎児心奇形や不整脈、心奇形以外の奇形が疑われた場合の他に、染色体異常が疑われた場合、羊水量の異常、子宮内発育不全、先天性心疾患の家族歴のある場合などが適応となります。
 
●胎児超音波検査実績

 当院ではこれまで心臓病をはじめ多くの出生前診断を行ってきました。そして、出生前に診断された異常については産科医のみならず、小児循環器科医・新生児科医・小児外科医など出生後に治療を担当する医師により出生前カウンセリングを行い、出生直後から治療にあたってきました。近年では出生前診断率は心臓病に関しては90%以上、その他の疾患に関しても80%以上の成績を維持できています。

● 胎児超音波検査の進め方

 当院にて産科医・小児循環器科医・新生児科医・小児外科医が3D/4Dを含めた超音波により精査します。検査は通常の産婦人科の超音波検査と同じ方法ですので、妊婦さんにも胎児にも危険や苦痛はありません。出生前診断に最も適した妊娠週数は20週~30週頃ですが、それ以外の時期でも対応は可能です。

●先進医療

 胎児超音波検査の中でも胎児心超音波検査は、高度の医療技術を用いたものです。その部分について、かつては厚生労働大臣が定めた先進医療として行っていました。しかし、平成22年4月から保険適応となり、どの医療機関でも実施されるようになっています。

●受診方法と費用

 毎週金曜日午後に完全予約制で検査を行っています。かかりつけの医療機関から病診連携室を通して予約されるか、当院かかりつけの場合は担当医とご相談の上予約してください。費用に関しては、保険診療分の費用を負担していただきます。