-22-輸血・細胞治療学会、8)日本骨髄腫研究会への発表参加を重視している。初期研修においては、特に希望する場合、日本内科学会、日本血液学会の地方会や、他の研究会での発表を推奨している。他の科も同様であるが、当院は対象となる患者数が多く、症例数もきわめて多い。短期間で多数の臨床例を経験したり、臨床の実力をつけるのみならず、National…Clinical…Studyへの参加、phaseⅡレベルの新薬臨床試験、臨床試験の随伴研究その他を通じてのtranslational…researchへの参加など、専攻早期からのoncologyのfront-lineへの暴露が特性であろう。初期研修プログラム期間中は上記の環境下で、hematology/oncologyの基本を身につけることになるよう配慮されている。全身病である血液疾患は内科全般の豊富な知識が出発点である。常に研修医はその知識を日常の診断過程で指導医から求められる。初期診断に必要な検査の組み立て方、鑑別診断の理論的思考、専門医へのコンサルテーションのタイミング、予後リスク別層別化治療方針の決定過程、全身管理技術、感染・出血・適正な輸血の知識など合併症管理・支持療法技術や終末期管理の方法論を学ぶ。抗生剤の選択にもCDCガイドライン、IDSAガイドラインを最低限要求する。研修過程を通じて、自然に全領域の臨床のバックボーンをなす知識が終了時に血肉となっていたことを後に実感するであろう。 抄読会ではテーマを決めて10本程度の重要な論文をまとめてプレゼンテーションし、日米欧の専門医の間で問題とされている事柄に対してどのようなアプローチを行うべきであるかを議論する。症例検討会は通常3時間程度の長時間に及ぶが、clinical…oncologyの基礎が習得できるであろう。 血液内科の専攻をめざすものには早朝より再生医学、translational…researchの最先端研究室との交流などへの暴露や臨床統計学の修得も重視している。小杉 浩史(所属長)指導医資格保持者小杉 浩史、新美 圭子、高木 雄介Ⅷ.指導責任者
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