-21-⑦血友病などの凝固異常を診断し、上級医の指導のもとで、適切に治療が行える。⑧後天性免疫不全症候群(AIDS)の診断・治療体系、社会的背景を理解し、上級医の指導のもとで、診断・治療が行える。⑨輸血検査実習を作業手順書に基づいて輸血センターで履修する(第1週金曜日午後)。⑩血液像の鏡検実習を、中央検査室で履修すること(第1週月・水・木午後)。⑪抗がん剤調製について作業手順書に基づいて薬剤部で履修する(第1週歌謡・水曜午前)。⑫毎月第1火曜日にカンファレンス前に病理カンファレンス(1時間程度)。⑬advanced…programとして、以下を用意しているので、希望者には申し出により履修可。 1)臨床試験に必要な臨床統計学 2)臨床腫瘍学のための基本講座 3)translational…research講座 血液内科は平成10年4月にはじめて専門医が着任し、以後平成12年7月より引き継ぎ、名古屋大学分子細胞内科学講座(旧第一内科、血液・腫瘍内科)より人員を拡充し、現在の体制に至っている。現在5名のスタッフで診療にあたっており、過去10年間で計8名の研修医が血液内科の専攻を決めており、院外からの帰局前赴任を加えると、計14名の医師が当科で研鑽を積んできた。日本血液学会認定指導医・専門医として小杉が、日本血液学会専門医として新美圭子医長、高木雄介医長、久納俊祐医長が指導にあたっている。当院は日本血液学会認定教育施設であり、血液専門医の取得が可能である。規模は最大級である。血液内科の特性上、大学等との連携はきわめて密度が高く、名古屋BMTグループ、JALSGに施設として参加している他、厚生労働省の班会議への参加も多い。 診療実績では、平成19年度の全国DPC診療実績最新データによれば、東海地区第4位の診療実績数となっている。平均的な1年間の入院治療症例数は急性白血病30例(うち新規発症20例)、慢性骨髄性白血病10例(うち新規発症5例)、慢性リンパ腫100例(うち新規発症40例)、多発性骨髄腫30例(うち新規発症15例)、再生不良性貧血10例(うち新規発症5例)、骨髄異形成症候群20例(うち新規発症10例)、特発性血小板減少性紫斑病20例(うち新規発症15例)、溶血性貧血5例、血友病1~2例程度を含む凝固異常症5例程度(DICを除く)である。常時入院患者数は50名程度である。造血幹細胞移植は月2例のペースで無菌室は現在7室である。平成15年からは外来化学療法も開始した。通院治療センター設置に伴い、血液内科医は全員、腫瘍内科医としての役割も担っているが、これらは、後期研修としてプログラムが別途用意されているため、血液内科での初期研修においては、血液内科側から通院治療センターへの紹介・逆紹介の形で学ぶことになる。骨髄移植に特化した専門施設やがんセンターなどとはその性格・機能は目指すところが異なるが故に、血液疾患の研修には豊富で最適の疾患バランスである。 学会参加は1)米国血液学会(ASH)、2)国際血液学会(ISH)、3)ルガノ国際悪性リンパ腫学会、4)日本血液学会、5)日本造血細胞移植学会、6)日本リンパ網内系学会、7)日本Ⅶ.血液内科の紹介
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