R2年度初期臨床研修プログラム
34/132

-29-6 呼吸器内科研修カリキュラム Ⅰ.一般目標(GIO) 呼吸器の形態と機能、更に肺の防御機構を把握し、肺癌・COPDをはじめ多岐にわたる呼吸器の各種疾患による呼吸不全に対し速やかに対応し、また緩和ケアを含む精神的な面まで理解をし、患者家族に対する支持能力を習得する。Ⅱ.行動目標(SBOs)①呼吸器内科領域における問診及び身体所見1)基本的な主訴・既往歴・現病歴以外に、職業歴・喫煙歴・住居環境・ペット飼育歴・薬剤使用歴など、疾患を想定した生活歴の聴取ができる。2)胸部聴診・打診など理学的所見はもちろん、呼吸の状態(呼吸のリズム、呼吸補助筋の使用の程度)やバチ指の有無など視診も含め全身の所見を十分に観察できる。3)患者・家族のニーズを身体・心理・社会的な面から把握し、患者・家族が納得して医療を受けるのに充分なインフォームドコンセントを指導医とともに実施でき、良好な人間関係をつくることができる。②呼吸器内科領域における基本的検査法1)胸部X線写真における異常所見をとらえることができ、それを適切な用語で表現し、鑑別疾患を掲げることができる。2)胸部CT画像における異常所見をとらえることができ、それを適切な用語で表現し、鑑別疾患を掲げることができる。3)血液ガス所見を評価し、病態の説明ができる。4)肺機能検査の目的を理解でき、必要な項目の選択と、結果の評価ができる。5)シャトルウォーキングテストの適応と方法を理解し、これを患者・家族に説明し同意を得ることができる。6)気管支鏡検査の適応・合併症について説明し、観察所見を的確に表記できる。7)各種の肺核医学検査の目的を説明し、その画像所見を説明できる。8)胸水試験穿刺の必要性について理解し、結果の解釈から病態を評価できる。9)喀痰検査の意義を理解し、必要な項目を適切に依頼できる。また余裕があれば染色と鏡検についても習得する。10)PSGの意義を理解し、結果を評価できる。③呼吸器内科領域における治療方法1)酸素療法の意味を理解し、呼吸不全患者に対して適切な酸素投与が行える。2)人工呼吸管理(鼻マスク使用、挿管下)の適応を理解でき、患者家族に説明を行える。上級医の指導の下でNPPV装着、挿管、人工呼吸器の設定等ができる。3)在宅酸素療法・在宅人工呼吸などの適応を理解でき、上級医の指導の下で患者・家族に生

元のページ  ../index.html#34

このブックを見る