-106-⑦手術室退室基準、術後回復スコアがあることを理解しており、回復後スコアについてはおおまかに説明できる。⑧術後回診を行い、「麻酔科サマリ」に術後の全身状態について入力できる。⑨英文文献を理解し内容をわかりやすくプレゼンテーションできる。⑩脊椎麻酔、硬膜外麻酔⑪気管支ファイバー挿管⑫ICUでの鎮痛・鎮静(追加)<医療技術(例えばX線読影や皮膚縫合術、腰椎穿刺など)> ・マスク換気、気管挿管、中心静脈カテーテル挿入、動脈ライン挿入、輸血 → 麻酔の症例で研修<知識(解剖、治療薬の薬理作用など)> ・上気道の解剖 ・静脈麻酔剤、循環作動薬 → 薬理・薬物動態<問診聴取> 研修期間中に30~40例ある術前診察で研修<身体的診察> 同上<X線や検査所見の解釈> 同上<カルテ記載> 同上 さらに麻酔サマリ、術後回診時の記録も研修するⅦ.麻酔科の紹介 当院は西濃地域の中核病院として位置づけられ、文字通りの総合病院として地域の様々な要請に対応できる体制が整っているため、ほぼ全ての疾患を経験することができる。年間手術件数は約7,000件に達し、そのうちの約4,000件が全身麻酔である。新生児から成人まで、またヘルニアから重症心疾患まで各種の疾患に出会うことができ、麻酔科医として周術期に関与する病態も幅広い。麻酔科管理となる手術症例は年間約1,600件であり、全ての麻酔症例を麻酔科で行うにはマンパワーの点で大きく不足しているが、少しずつ増員されてきており、充実した体制ができようとしている。現在、麻酔科指導医2人、麻酔科専門医2人が研修医の教育に熱心に取り組んでおり、全身管理の基礎を学ぶには最適の施設と自負している。最近では、心臓大血管手術時に積極的に食道エコーを施行しており、その実績を積むことができるような環境も整った。気管支ファイバーを駆使した気管内挿管など、各種気管挿管困難症例に対する対処法なども学習する。 将来、麻酔科を選択する医師のみならず、麻酔科における全身管理の考え方は、重症患者管理にかならず役立つことから、他科を選択する医師も一度は麻酔科で周術期全身管理を経験するこ
元のページ ../index.html#111