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生化学・免疫検査

生化学検査とは・・

血液、尿などの検体を用い、最新の分析装置を使って、蛋白、脂質、酵素、電解質などを測定することで病気の診断や治療の経過観察を行う、大変重要な検査です。

← 血清

← 血ペイ 

採血後の採血管を遠心すると、血清と呼ばれる黄色調の部分と血ペイに分離されます。
生化学検査には血清を使用します。
遠心後の採血管

当院検査室では、大量の入院および外来の検体を迅速かつ正確に測定するために搬送処理システム、検査システムを導入しています。採血された検体は搬送システムを流れ、各分析装置で検査します。

前処理装置 CLAS-2800 生化学分析装置 BM-8020G 生化学分析装置 BM-9130


検査の流れを動画で紹介します

検査の測定時間

項目により測定時間に差がありますが、1人分の検査に対し分析器による測定だけでおよそ15分かかります。採血後から分析終了までにかかる時間は、血液が固まるまで5~10分、搬送ラインに乗ってから分析終了までの時間がおよそ30~40分かかります。再検査にまわることもありますので、合計40~60分かかります。測定結果はすべての測定が終了すると分析装置から自動的に送信されます。

1日の検体数

搬送ラインに流れる検体数 → 生化学、免疫検査両方含めて800~900検体
搬送ラインを使用せずに直接分析装置に載せる検体 → 約50検体

信頼性の高い検査結果を出すための取り組み

精度管理

管理血清と呼ばれる検体を使用し、分析装置が正しく測定できるかをチェックします。朝、分析装置を動かし始めるときに測定を行ったあとは、一定検体数流れるごとに1度ずつ管理血清で分析装置の状態をチェックします。

再検査を行う基準

分析装置から送信された検査結果をもとに、再検査を行うことがあります。
当検査室で再検査を行う基準は次のとおりです。

  1. 決められた基準範囲からはずれていた 。
  2. 同一患者さんで前回の検査結果と差がある 。
  3. 分析装置側のエラーにより正しく測定ができていない可能性がある 。

再検の工夫

より正確な結果を出すために、再検査を行うときには、最初に検査するときに使った分析装置ではなくもう一台の分析装置で測定します。二台の分析装置を使い、検査結果を確認することで正確な検査結果を出しています。

生化学検査の種類

肝臓の働き AST ALT γ-GTP LDH ALP T-BIL D-BIL TP ALB
腎臓の働き BUN CRE UA CA IP
心臓の働き AST LDH CK CK-MB
すい臓の働き AMY P-AMY
炎症の程度 CRP
血糖の状態 GLU GA HbA1C
動脈硬化に関連 CHO HDL-CHO LDL-CHO TG

免疫検査とは・・

人間の体は、細菌やウイルスなどの異物が体内に入り込むとそれに抵抗する抗体をつくり体を防衛する働きがあります。その抗体の有無を調べるのが免疫・血清検査です。 B型肝炎、C型肝炎、HIV(エイズ)などの検査が一般的によく知られています。

免疫分析装置 L-2400 免疫分析装置 i4000SR 免疫分析装置 G-1200

検査の測定時間

検査項目により分析装置での検査時間だけで30~45分かかります。採血後から実際に検査終了までにかかる時間は、搬送ラインも含めて60~90分かかります。生化学分析装置同様、すべての検査が終わると送信されます。

免疫血清 免疫グロブリンIgG 免疫グロブリンIgA 免疫グロブリンIgM C3 C
感染症検査 HBs抗原 HBs抗体 HBc抗体 HCV抗体 HIV HTLV-1 梅毒
腫瘍マーカ CEA CA19-9 AFP PIVKA KL-6 PSA CA125 CA15-3 SCC シフラ

緊急検査室

緊急検査室とは・・

24時間365日、検査データを提供するために、夜間・休日に使用している検査室です。担当技師は専任ではなく、各検査室の技師が当番で毎日交代で検査に当たっています。夜間は一人、休日の昼間は1~2人の技師がこの部屋で検査をしています。緊急検査室では、血球算定検査、生化学検査、一般検査、血液ガス分析などの検査に対応しています。

検査基準値一覧