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整形外科

整形外科の紹介

 当院は救命救急センターが併設されており整形外科的外傷疾患の頻度が多く、整形外科の1日の外来患者数は約210人、入院患者のベッド数は60床です。年間の手術件数は1000例以上で、その内訳は四肢、脊椎の骨折や脱臼の手術症例が最も多く,外傷例が全体の約6割を占めています。特に下肢の骨折では、移動能力が大きく損なわれるため、手術的治療を行い、早期に良好なADL(日常生活動作)が得られるようにしています。また、ご高齢の患者さんが多いため、すぐに自宅へ帰れない患者さんには、地域連携課と協力して入院してリハビリテーションが出来る病院を紹介しています。その他に脊椎脊髄外科、人工関節を含めた関節外科、十字靭帯損傷、半月板損傷などの膝のスポーツ外傷、組織移植や手指の再接着術などのマイクロサージャリー、末梢神経疾患、骨軟部腫瘍などの慢性疾患の手術も多く、整形外科全般にわたる治療を行っています。

基本方針

  • インフォームドコンセント(説明と同意)に基づいた医療を心がけ 患者さんのQOL(生活の質)の向上に寄与できるよう努めます。
  • 地域の医療施設と連携を深め、患者さんの病状に即した整形外科診療を行うよう努めます。

日本整形外科学会症例レジストリー(JOANR)に関するお知らせ

2020年4月より日本整形外科学会が運動器疾患の手術に関する全国規模のデータベースを作成します。大垣市民病院 整形外科もこの研究に参加し、運動器の怪我や病気で手術をした患者さんの診療情報をデータベースに登録します。 この研究を実施することによる患者さんへの新たな負担は一切ありません。また、患者さんのプライバシーの保護については法令等を遵守します。 あなたの情報の本研究への登録についてご了承いただけない場合は、担当医師にご連絡いただくか、あるいは登録データ削除申請書(日本整形外科学会症例レジストリー(JOANR)登録データ削除申請書)を病院(整形外科外来受付)に提出してください。その場合でも患者さんに不利益が生じることはありません。なお、お申し出が既に解析を開始又は結果公表等の後になった場合では当該措置を講じることが困難な場合もございますので、ご理解いただきますようお願い申し上げます。

  ・JOANRについて

  ・登録データ削除申請書

スタッフ紹介

北田 裕之
北田裕之
役職 部長
卒業大学名
医師免許取得年
名古屋市立大学
1996年
専門医資格(その他) 日本整形外科学会専門医
日本リウマチ学会専門医
日本整形外科学会認定脊椎脊髄病医
専門分野 脊椎外科
川瀬 剛
役職 医長
卒業大学名
医師免許取得年
富山医科薬科大学
2000年
専門医資格(その他) 日本整形外科学会専門医
専門分野 手の外科
石田 智裕
石田智裕
役職 医長
卒業大学名
医師免許取得年
弘前大学
2005年
専門医資格(その他) 日本整形外科学会専門医
日本DMAT隊員
JATECインストラクター
専門分野 外傷
藤浪 慎吾
役職 医長
卒業大学名
医師免許取得年
名古屋市立大学
2009年
専門医資格(その他) 日本整形外科学会専門医
日本手外科学会専門医
専門分野 手の外科
川西 佑典
役職 医長
卒業大学名
医師免許取得年
名古屋市立大学
2012年
専門医資格(その他) 日本整形外科学会専門医
日本整形外科学会認定スポーツ医
専門分野 膝関節・スポーツ
遠藤 伸一郎
役職 医長
卒業大学名
医師免許取得年
藤田医科大学
2013年
専門医資格(その他) 日本整形外科学会専門医
専門分野 関節外科
野田 陽平
役職 医員
卒業大学名
医師免許取得年
東京医科大学
2018年
専門医資格(その他)
専門分野
加藤 健太
役職 医員
卒業大学名
医師免許取得年
名古屋市立大学
2018年
専門医資格(その他)
専門分野
湯口 哲史
役職 医員
卒業大学名
医師免許取得年
愛知医科大学
2019年
専門医資格(その他)
専門分野
小川 慶明
役職 医員
卒業大学名
医師免許取得年
岐阜大学
2020年
専門医資格(その他)
専門分野
家田 知久
役職 医員
卒業大学名
医師免許取得年
藤田医科大学
2022年
専門医資格(その他)
専門分野

手術症例

診療実績

2023年 2022年 2021年 2020年 2019年
脊椎 88 77 67 57 47
人工関節 112 121 99 80 79
股関節 34 46 34 27 33
膝関節 68 63 56 51 44
肩関節 6 11 8 1 1
肘関節 4 1 1 1 1
人工骨頭(股) 133 143 152 128 108
手の外科 251 268 252 203 146
関節鏡 50 49 53 54 60
肩関節 14 10 18 19 14
膝関節 34 36 34 34 46
肘関節 2 3 1 1 0
足関節 0 0 0 0 0
骨折 534 567 531 492 425
その他 201 212 227 207 175
合計 1369 1437 1381 1221 1040

学会発表

  2022年 2021年 2020年 2019年 2018年
国内学会発表数 8 - 6 7 7
論文数 1 - 2 1 0

疾患について

外傷

 当院は西濃地区、および近隣県をカバーしています。そこには、名神高速道路や堤防兼用道路など、大きな事故が起きやすいところがたくさんあるため、当院には高エネルギー外傷を受傷された患者さんが多数来院されます。こういった高エネルギー外傷に対して、救命医や外科医、麻酔科医などと協力しながら、適切な時期に適切な治療を行うようにしています。
 また、高齢者特有の骨折(大腿骨近位部骨折や上腕骨近位部)も増加しています。このような患者さんは内科的な疾患を抱えていることが多いため、全員が受傷直後に手術を行うことはできませんが、内科医と連携を取りながら可能な限り早期に手術を行い、受傷前の生活に戻れるように心がけています。

スポーツ外傷、関節鏡下手術

 肩、肘、膝などに対し、直径約4mmの内視鏡(関節鏡)を用いて手術を行います。関節鏡を挿入する傷(ポータル)は約1cm程度で、これを数か所作成しカメラや手術器具を出し入れしますので、従来の皮膚を大きく切る方法よりも機能回復が早いといわれています。
 肩関節においては、スポーツ障害である肩関節脱臼、投球障害肩や中高年者の腱板断裂、拘縮肩など、肘関節においては野球肘(離断性骨軟骨炎)、変形性関節症(高度な変形は除く)など、膝関節においては半月板損傷、十字靭帯損傷、関節ねずみなどの疾患が関節鏡下手術の対象になります。スポーツ障害から慢性的な痛みまで、また子供から大人まで対応可能ですので、上記のような診断を受けた方、あるいは肩肘膝の痛みでお悩みの方はご相談ください。

関節リウマチ

 日本で約70万人が罹患している病気です。手のこわばりや関節の痛み、関節の腫れから始まり、徐々に関節の破壊を来し、日常生活動作に大きな影響を与えるものです。ここ10年でリウマチ治療は劇的に変化し、現在もなお進歩し続けています。10年以上前の治療はリウマチで起こる炎症を抑えることが主な治療でしたが、現在ではリウマチの活動性を抑える治療へと変化しています。
 早期診断し、早期から免疫抑制剤や生物学的製剤を用い関節変形を抑制し、寛解に持っていく治療へと変貌しました。
 当院では3名の日本リウマチ学会専門医が在籍し、約250名のリウマチ患者さんの治療を行っています。

関節外科

 変形してしまった膝関節や股関節に対して、鎮痛剤や注射による治療で改善しない場合に人工関節に置換する手術治療を選択することができます。変形してしまった関節を人工の関節に取り換えますので、手術後は劇的に疼痛が改善します。
 当院では年間50~70件の手術を行っています。部位は手指・肩・股・膝関節が主なものです。

手の外科

 けがの半分は手に生じるとも言われています。また年齢に伴う変形、機能障害も少なくありません。手は小さなスペースに骨や腱、神経、血管などがひしめいています。

 そのため手術は正確に、丁寧に行う必要があり、常に拡大鏡を使用し、必要時には顕微鏡を使います。
 もちろんギプスや装具による治療にも力を入れております。

脊椎、末梢神経疾患

 手足のしびれ、痛み、運動障害のある場合にはMRI、CT、造影剤検査、電気生理学的検査を駆使し、診断・治療方針を決定していきます。最近では慢性の痛みに対する薬の種類も多くなり積極的に使用しているところです。症状の重い場合で手術にて症状改善が見込まれる場合には手術を勧める場合もあります。
手術治療では圧迫されている脊椎・神経の周りの骨や靭帯を削り、神経の通り道を広げたり、ずれて不安定な脊椎を金属を用いて固定することがあります。最近では、坐骨神経痛の原因となる脊柱管狭窄症の手術が多いです。